店主の関口新治さん(63)は創業95年を誇る老舗の四代目。町内で場所を移しながら、三代目である父・昭一さんが現店舗地に「地下食堂」という名前で開店した。
関口さんのそばはそば粉8、つなぎ2の「二・八そば」。二代目から継承されたつゆに絡みやすい太麺が特長だ。2005年度に日本蕎麦協会の全国そば優良生産表彰で最高賞の「農林水産大臣賞」を受賞した村田博さん(屈足)の牡丹そばを使用している。「村田さんのそばは香りが違うんだよね」と関口さん。33年前に関口さんが開発した「かえし」は3か月間寝かせて使用している。
人気の「天ぷらそば定食」はかけそばに天ぷらと小鉢、香の物、ご飯がセット。天丼のタレが付いてくるので、天ぷらをそばに浸しても、ご飯の上に載せて天丼としてもいただくことが出来る。
関口さんは「最近は年をとったせいか腰が痛くて」とつぶやきながらも「新得の名産品を全部使って、おいしいそばを出来るだけ永く提供いしていけたらいいね」と静かに思いを語った。
JR新得駅の待合室にある立ち食いそば屋も同店の経営。次男・惇史さん(26)が店を任されている。